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スマートフォン(英: smartphone)は、先進的な携帯機器用OSを備えた携帯電話の一種。
従来の携帯電話(フィーチャーフォン)や、パソコンの機能を取り込んでいる携帯端末とされるが[1]、一義的に明確な定義は無いとする立場もある。[2][3]
日本では「スマホ、スマフォ、携帯」とも称されている[4]。タブレットと同様に「スマートデバイス」の一種とされる[5]。
シェアは、世界的に見るとAndroidが圧倒的に大きい。[7]
なお、世界ではAndroidが圧倒的となっているが、日本では2014年時点iOSが過半数で、iOSとAndroidの2強状態である[8]。
1993年にアップルが米国内でNewtonを発売した際、このデバイスはPDA(携帯情報端末)と称された。この言葉・概念が一般化したのは1996年にPalmが発売したPalmPilotのヒット以降である。この時点では端末に通信機能は付与されていなかった。
1994年にIBMが開発したIBM Simonは、携帯電話とPDAを統合した端末で、操作は主にタッチスクリーンで行い、内部メモリにサードパーティ製のアプリケーションをダウンロードし動作させることも可能という現代のスマートフォンに近い端末であった。
1996年にノキアが発表したNokia 9000は、閉じた状態では縦長ストレート型携帯電話だが、クラムシェル(折りたたみ型筐体)を開けば640×200ピクセル画面及びQWERTYキーボードが現れる構成であった。
これらの携帯電話とPDAを統合したビジネス向け情報端末がスマートフォンの嚆矢であるとされる。しかし当時は『Smartphone』という言葉はまだ存在せず『電話ができるPDA』や『電話回線を利用して通信できるPDA』などと呼ばれていた。なおIBMやノキアではPDAではなく『Communicator』と称していた。
充電器に置かれたIBM Simon
スマートフォンの創成期における重要な年が1999年である。この年、日本ではNTTドコモによりiモードがサービスインしている。
そして同年カナダでは、リサーチ・イン・モーション (RIM) が「BlackBerry(ブラックベリー)」を発売した。これは、発売当初は電子メールの使えるキーボード付きポケットベルとでもいうべきもので、現在ではPIM機能のグループウェアとのセキュアなリモート連携・プッシュ型電子メール・音声通話機能や、インターネット上のウェブサイトの閲覧、さらに機種によってはマイクロソフトのOfficeアプリケーションファイルやPDFの閲覧・編集機能も備えたスマートフォンに変貌を遂げている。ブラックベリーは主に法人向けであり、2004年ごろから、米国のビジネスマンを中心に普及し、スマートフォンの米国でのトップシェアを誇っている。2006年にはNTTドコモが専用サーバ (BlackBerry Enterprise Server) とのセットでBlackBerry8707hを法人向けに国内販売を開始した。2008年にはPOP・IMAPメールやGmail等Webメールのプッシュ型電子メールに対応した、個人向けサービスBlackBerry Internet Serviceを開始し、2010年にはiモードメールのメールアドレスにも対応させるべくBlackBerry用のspモードが提供されている。
2011年に、Googleがモトローラ・モビリティを買収し、モジュラー携帯電話に関連する特許を取得した。これによってモジュール組み立て式スマートフォン(コードネーム:Project Ara)の開発が始まった。Project Araはディスプレイと金属フレームのベースパーツに、ユーザー好みのモジュールを組み合わせて、スマートフォンを自作できるプラットフォームである。これによってセルラー通信モジュールを無くした最小構成の場合は、50ドルからと安価な値段を実現している。これらは2015年に市場への投入を予定している[49]。
現在スマートフォンと呼べるもの、または自称しているものは、商品展開において影響をお互いに与えていることが少なくない。
それまで独自の手描き入力「グラフィティ」をキーワードにしてきたHandspringは2002年1月に通話機能標準装備のPDAとして、初めてTreoシリーズを発売したが、初代となるTreo180(無印)には小型QWERTYキーボードを搭載した。これは前述のBlackBerryの影響である。ちなみにグラフィティ仕様のTreo180gも発売したが、後に終息した。
そのBlackBerryは、同年末以降に音声通話に対応した。これは、Treoシリーズあるいはその前身であるVisorシリーズの通話オプションアタッチメントハード「VisorPhone」や、2001年12月に「HipTop」という名前で発表され2002年10月に「SideKick」として発売された通話可能製品の影響がある。
「Sidekick (HipTop)」は2002年1月の見本市・International CESでは「音声通信ができるBlackBerry」という捉えられ方で歓迎された。しかし、US200ドルを下回る低価格製品であり、カメラ機能はDDIポケットが自社PHS用に発売していた「トレバ」というオプションハードとそっくりの外付けオプションだった。日本国内においては既に1999年9月に携帯電話 (PHS) VP-210が内蔵カメラを搭載しており、その後各社・各キャリアが追随していったため、その目で見ると「スマートフォンなるもの」としては見劣りする。
イメージング機能をスマートフォンの要素と考えるなら、2002年に欧州のボーダフォンへ対してノキアが「Nokia 7650イメージング・フォン」を出荷した時期が、現代的なスマートフォンのスタートだと捉えることも可能だろう。
同じ2002年の12月には、「Sanyo SCP-5300」が米国内では初めてとなるカメラ内蔵型携帯電話として発売されている。
そしてこれらの状況を受けて、米国で好調だったTreoシリーズが2003年、Treo 600でカメラ機能を初めて内蔵し、VGA撮影可能なカメラと通話およびメッセージングが可能な携帯電話、そしてQWERTYキーボード搭載のPDA機能を集約したデバイスとして登場している。
その2002年、SideKickの発売元であるT-Mobile USA (VoiceStream Wireless) は、OSとしてPocket PC Phone Editionを搭載した携帯電話をUS549.99ドルで発売している。2002年時点では米国市場の受け取りかたはまだ、「PDAであるPocketPCに通話機能が付いた」というものだった(現代でもスマートフォンとはいえないという見方もあり定義もない)。しかし、その流れを汲むWindows MobileベースのW-ZERO3などは、ユーザーインターフェースとファイルシステムにおいて、PCとの親和性から2007年から現在まで、一つの大きな製品群となっている。Palmデバイスを先祖に持つTreoも、今ではWindows Mobileのデバイスである。またPalmデバイスの製造を請け負っていた台湾のメーカーHTCも、スマートフォン、Pocket PCのメーカーとして躍進著しい。
2009年、Windows Mobile 6.5を発表、端末がリリースされた。これまであまり変化のなかった、待ち受け画面であるToday画面が刷新され、Titaniumという慣性スクロール、大型アイコン、透明コントロールを用いた斬新なものになった。これはランチャーとしての機能と、ガジェットの機能を組み合わせたもので他のプラットフォームには見られない特徴があったが、一般的にはこの変化は付け焼刃的な改良という受け取り方をされていた。その他、ハニカム構造のスタートメニュー、大型化された標準メニューコントロールなど、フィンガーフレンドリーにしようという意図が見られ、静電容量タイプのタッチパネルにも対応し、端末も発売された。
2007年、アップルが米国で「iPhone(アイフォーン)」を発売した。Mac OS Xから派生したiPhone OS(現iOS)を搭載し、マルチタスク非対応(OS4.x以降は制限付きで対応)、アプリケーションのインストールは公式サイトのApp Store経由のみなどの制限が課され、従来のスマートフォンとは一線を画した、日本の高機能携帯電話に近い仕様が特徴である。
2008年7月11日になって第三世代携帯電話に対応の「iPhone 3G」が日本でもソフトバンクモバイルから発売された。発売3日間で、全世界でiPhone 3G本体100万台の売り上げ、800本以上のソフトのリリース、1000万本のiPhone用ソフトのダウンロードを達成など[50]、発売当初から注目を集め、日本のスマートフォン市場を拡大させた。2011年10月14日発売開始のiPhone 4sからはKDDI / 沖縄セルラー電話連合(各auブランド)、2013年9月20日発売開始のiPhone 5s/iPhone 5cからはNTTドコモも参入した[51]。
AndroidはGoogleのAndroidオープンソースプロジェクト(AOSP)を中心として開発されたプラットフォームである。サードパーティでは、Open Handset Alliance(オープン・ハンドセット・アライアンス) (OHA) を中心として開発が進められている。OHAにはKDDIや NTTドコモ、クアルコム、インテル、モトローラ、HTCといった携帯電話関連の企業が名をつらねている。
Googleが中心となっているため、Googleのアプリケーションが中心のスマートフォンOSでGmail、Googleカレンダー、YouTube等のGoogleのサービスが利用可能である。またAndroid Studioを使ってWindowsでもMacでも簡単にアプリケーションの開発ができ、APK(アプリケーションファイル)を読み込んでAndroidスマートフォンへのアプリケーションのインストールが可能である。またGoogle Play(旧称 Android Market)といわれる、アプリケーションのポータルも立ち上がっている。
Androidを搭載した端末は、Google Nexusをはじめとして、さまざまなメーカーから発売している。 2008年には米国でAndroid OSを搭載したT-Mobile G1が発売され、2009年7月10日には日本でもNTTドコモからHT-03AというAndroid搭載スマートフォンが発売され、注目を集めた。 2010年4月にNTTドコモからSO-01Bが発売され、その後ドコモからはSH-10B、ソフトバンクモバイルからはSoftBank X06HT、auからはIS01などが順次リリースされた。
2010年代前半にシェアを伸ばし、スマートフォン市場の過半数を占めるまでに成長。市場はAndroidとiOSの2強による寡占状態となった。
AndroidをベースとしたカスタムROMは、あらゆるサードパーティから多数でている。中にはそのカスタムROMを標準OSとして搭載し、出荷される端末もある。 主なカスタムROMは以下となる。
2010年に入り、米マイクロソフトからWindows Phone 7が発表され、同年9月にリリースされた。これまでのWindows Mobileとは異なり、アプリケーションのインストールはMarketplaceからに限られる。
Windows Phoneを搭載した主力シリーズは、Microsoft Lumia(旧:Nokia Lumia)である。
また、Windows Phone 7は、マイクロソフトの3スクリーン(PC、TV、モバイル)戦略の一環で重要な位置を占めており、新しい開発環境では、PC、Xbox、Windows Phoneで共通のプログラムが動く。これも他陣営には見られない特徴である。
2012年に発表されたWindows Phone 8は、同年の年末商戦で北米などの主要市場(日本を除く)で本格的に売り出され、ノキアのLumia 920などは一定の成功を収めた。しかしプラットフォームのシェアではAndroidやiOSに大きく差をつけられ[52]、Windows Mobile時代よりも減少している。
順位 | 国籍 | 企業名 | シェア |
---|---|---|---|
1位 | 大韓民国 | サムスン | 22.1% |
2位 | アメリカ合衆国 | アップル | 11.4% |
3位 | 中華人民共和国 | ファーウェイ | 10.7% |
4位 | 中華人民共和国 | オッポ | 8.2% |
5位 | 中華人民共和国 | シャオミ | 6.4% |
グローバル市場では、HTCやRIM、パームやノキア、かつてはサムスン電子などが多数機種が一定の市場を形成していた。Symbian OSやWindows Mobile for SmartPhoneなど専用のOSも作られていたこともあり、他にもPalm OSやWindows Mobile for Pocket PCなどPDA用OSを一部改良し搭載された機種も存在した。さらにスマートフォン向けに作られたアプリケーションソフトも多数提供されていた。PDA用OSを搭載した場合、それまでに作られたアプリケーションソフトが利用できるという利点があったためでもある。
2013年11月現在、米調査会社Strategy Analyticsによる2013年第3四半期の世界のスマートフォンの企業別シェアはサムスン35.2% (32.9%)、アップル13.4% (15.6%)、ファーウェイ5.1% (4.4%)、LGエレクトロニクス4.8% (4.1%)、レノボ4.3% (3.7%)であり、OS別出荷シェアはAndroid81.3% (75.0%)、iOS13.4%(15.6)、マイクロソフト4.1% (2.1%),Blackberry0.2% (4.3%)(()内の数値は前年第3四半期の数値)、となっておりOS別では81.3%とAndroidの寡占状態となっており、また端末別シェアではサムスンの独走状態になっている。
BlackBerry、Symbian OS、Windows Phone などAndroidとiOS以外のプラットフォームは、2011年第4四半期にはスマートフォン市場の25.1%を占めていたが、2012年Q4にはたったの7.9%にまで落ち込み、AndroidとiOS(iPhone)による複占状態になったものの、2013年第2四半期にシェア3位浮上したWindows Phoneが前年比175%増と数字を伸ばしつつある。 その反面、iOSやBrackberryなどはシェアを減少させ続けるなど、現在でもiPhoneが好調な国内とは大きく異なってる。
米IDCによる2013年第3四半期のAndroid端末の出荷台数に占めるサムスン製端末の割合は39.9%でほかのメーカーのシェアはいずれも1桁台であったりと、シェア及び台数ではサムスンが独走してるが、 米市場調査会社SAがまとめた2013年第3四半期の携帯電話市場に営業利益を、アップルが四半期ぶりに1位になるなど、アップルがサムスンの独走に「待った」をかけている場面もある。 同社の出した内訳は1位:アップル50.7%(60億4200万ドル)、2位:サムスン47.2%(56億2700万ドル)、3位:ソニーモバイル0.3%(3800万ドル)、4位:TCL0.2%(2900万ドル)、5位:ファーウェイ0.2%(2600万ドル)と、サムスンとアップルの占める割合はシェア面では50%ほどだが、利益面では2社が95%以上を独占しており、3位のソニーモバイルですら1%に満たない。 アップルのシェア率が営業利益率の割に低いのは海外では高額商品のため台数を稼ぎにくいためである。スマートフォンの増加に伴い低価格帯の商品も増えたため、2010〜2012年をピークにアップルのシェアは減少傾向にあるものの、営業利益では市場に存在感を見せている。 このように世界全体の数値では台数やシェアではサムスンの一強、利益ではサムスンとアップル二強という状況だが、英調査機関Kantar Worldpanel ComTechによる2013年6〜8月のレポートにある様に地域差も大きい。
AndroidやサムスンのAndroid端末が優勢なのは変わらないが、2013年3〜5月の3か月間に欧州で販売されたスマートフォン端末のおよそ半数をサムスンが占める、Androidのシェアは欧州5カ国で70.1%、中国で72.4%、米国では55.1%、とりわけスペインでは90.8%と地域や国によって異なる。欧州ではWindows Phoneが好調でシェア10%を超え(同社)、イタリアではWindows Phoneのシェアがアップルのそれを超えるなど(同社)、北米や日本とは対照的である。また多くの市場で好調なサムスンと北米等特定の市場で数字を稼ぐアップルと、同じ「二強」のカラーも大きく違う。
米Googleは、2015年前半にも世界初となるモジュール型スマートフォンProject Araを発売予定である。これは、タイル型のデザインで各部がモジュール化されている。最小構成の場合で価格は50ドルを目指すとしている。
新興メーカーの台頭も盛んである。インドのMicromax、インドネシアのMitomobile、フィリピンのCherry Mobile、アフリカ市場におけるMi-Foneなどのメーカーが出てきた[55]。 特にMicromaxは巨大市場であるインドにおいて、2013年第2四半期のシェアを22%に伸ばすなど (IDC)、首位はサムスン (26%) ではあるものの数値を落とし、MicromaxとKarbonn (13%) の勢力拡大が目立つ。同社の調べによると、同期のインドでのスマートフォンシェア率順位は、1位サムスン2位Micromax3位Karbonn4位ノキア5位ソニーモバイルと地元メーカーが強い。
ファーウェイを始めとする中国メーカーの成長が著しく、アップルに陰りが見られる。
米調査会社Strategy Analyticsが2017年8月1日に発表した第2四半期(4~6月)の世界でのメーカー別スマートフォンの出荷台数に関する調査結果は、上位4位までは前年同期および前期と変わらなかったが、2位のアップルと3位のファーウェイとの差が縮まった。トップ5位までのメーカーはそれぞれ前年同期比で出荷台数が増加しているが、ファーウェイとオッポの伸びが顕著で、アップルとファーウェイのシェアの差はわずか0.7ポイントになった[54]。ファーウェイ以外の中国メーカーの躍進も続いており、オッポはシェアを前年同期の5.3%から8.2%に伸ばし、シャオミもシェア6.4%で1年ぶりに世界5位以内に入った[56]。
これまで首位を走ってきたサムスンは出荷台数7950万台でシェア22.1%を記録し、2017年1~3月期に続きトップを維持した[56]。北米市場ではアップルから首位を奪還した[57]。
アップルは2017年第2四半期の出荷台数が、前年同期比でわずか2%の伸びに留まった。また、同社のシェアは全世界で11%だが、1年前の12%と比較するとわずかに減少している[58]。
日本では1990年代以前に東芝「GENIO」や京セラ「DataScope」「DataScope for DoCoMo」、パナソニック「ピノキオ」といった、“PDA的要素を付加した携帯電話/PHS”はいくつか発売されたが普及は進まず、むしろ一般の携帯電話(フィーチャー・フォン)の高機能化を受け入れるユーザー層の増加が目立った。しかし、3G(第三世代携帯電話)の普及にともなって、日本国外で生まれたカテゴリーであるスマートフォンを日本語化して発売することが可能になり、2004年にはボーダフォン日本法人(現ソフトバンクモバイル)からノキア「Vodafone 702NK」が、2005年にはNTTドコモからモトローラ「FOMA M1000」が発売された。また同じく2005年に、シャープとウィルコムがWindows Mobile 5.0 for PocketPCを搭載した日本独自開発の「W-ZERO3」シリーズを出すなどの動きがあり、このころ日本でも本格的なスマートフォンが普及するきざしが出始めた。日本国外製の3G対応のスマートフォンを個人輸入するユーザーもいた。
日本では携帯機器に特化したユーザインタフェースを持ったiPhoneの登場によって、ビジネスマンやマニア層以外の一般の人々にスマートフォンが徐々に受け入れられるようになった。後発のiPhoneに追い抜かれた形となったWindows Mobile陣営は、新たにWindows Phoneプラットフォームを立ち上げ、マルチタッチを生かしたインターフェースを搭載するなど、これに追随する動きを見せている。また、Android陣営もWindows Mobile陣営と同様の動きを見せている。
日本では、2009年以前ではキャリアが提供している携帯電話向けのWebやメールのサービス(iモードやEZweb、Yahoo!ケータイ)との相性が悪く、キャリアから携帯電話用ドメインのメールアドレスが提供されない場合、『スパムメール対策に携帯電話用ドメイン以外からの電子メールをメールフィルターでブロックしている人』にメールを送信する場合は除外設定をしてもらうなどの対応をしてもらう必要がある。またキャリア側が何らかの対策を行わない場合、PC等からの接続を許可していない携帯電話向けウェブサイトを閲覧できない場合も存在する。そのため、“マニア向けなガジェット”に留まっていた。特に携帯電話におけるプッシュ配信型のメールサービスと、既存のPC同様のPOP3やIMAPをベースとしたスマートフォンのメール機能の使い勝手の違いは大きい。これはスマートフォンが、電話付きの超小型PCであり、携帯電話とは似て非なるものであることに原因している(PCから公式サイト (携帯電話)や一部の勝手サイトにアクセスすることは出来ない)。また、ユーザーサイドでもスマートフォンを活用できずに、従来からの日本型高機能携帯電話に戻ってしまったり、ネットブックとデータ通信の組み合わせに移るユーザーもいた[59]。
2010年の後半からは、spモードなどスマートフォンでのプッシュ型のキャリアメール対応や、FeliCaやワンセグ、赤外線、緊急地震速報のように日本型高機能携帯電話の要素を取り入れたスマートフォンが日本のメーカーから次々と発表されている。このような、フィーチャーフォンの機能を持つ機種を「ガラケーのようなスマートフォン」として「ガラスマ」と呼ぶ事がある。この場合、対義語としてそのような機能を搭載していない機種をグローバルスマートフォン、「グロスマ」と呼ぶ[60]。また、操作性の向上やフィーチャーフォン利用者のスマートフォン移行促進を目的として、一部AQUOS PHONE(IS11SH (CDMA SHI11)およびIS14SH (CDMA SHI14)、007SHなど)、およびINFOBAR C01 (CDMA SHX12) などのようにテンキーを備えた「ガラパゴスケータイのような形状をしたスマートフォン」(ソフトバンクでは二つ折りタイプの007SHを「スマートフォン」と「ケータイ」で「スマケー」と呼称)が登場したが、動作の不安定さやフィーチャーフォンで支持されていた電池持ちの良さが損なわれるなどして支持は伸びず短命に終わっている。
2011年上半期には携帯電話新規販売台数の約半数がスマートフォンとなり、2012年にはさらに伸びて約75%を占めるに至る。しかし2013〜2014年には2年連続で出荷台数が減少に転じ、特に14年はフィーチャーフォンが僅かながら7年ぶりの増加を見せるなど逆転現象まで生じている。これはフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が鈍化した事や、スマートフォン利用者の機能・性能に対する満足度が高まり買い替えの頻度が落ちた事などが原因と見られる。
多くの通信帯域を利用するスマートフォンの急速な普及により、携帯電話回線の電波帯域不足が問題となっている。各通信事業者は、当面は無線LANへのオフロード(携帯電話のデータ通信を無線LANを介して光回線に迂回させる)でしのぎ、LTEやモバイルWiMAXといった、電波効率のよい次世代の通信方式への展開を急ぐ考えである。
インプレスR&Dの調査によると、2012年10月現在、日本のスマートフォン普及率は39.9%で、5ヶ月で10%普及率が上昇している[61]。
端末の開発をスマートフォンにシフトした国内メーカーだが、シェアはアップルとサムスン電子の二強が半分を占め、残りのシェアを奪い合うこととなり、部品確保に苦戦している。高い工作精度が必要な部品については日本メーカーの使用率が高いが、半導体チップは米クアルコムが独占している。供給は、アップルとサムスン電子が優先されるため[62]、周回遅れで市場参入した日本メーカーは販売台数を搾らざるを得ない状況となっている。各キャリアも、人気のある端末をリリースする事が事業戦略にかかわるため、以前の様に国内メーカーと密な関係を続けられず、人気の高い海外製スマートフォンを主力商品としている。
スマートフォンの利用に伴って、インターネット依存症、いじめ、見知らぬ者との出会い、生活の乱れの要因ともなりやすいため、各地域によって未成年への利用制限が進められている。2014年4月には、愛知県刈谷市の全21校の小中学校で21時以降は利用禁止にする呼びかけを行った[63]。2014年8月には福岡県春日市でも同様で、22時以降は禁止となった[64][65][66]。
未成年が利用するに当たってこの問題をカバーするために、未成年が利用する事を前提としたスマートフォンもある。代表的なものは、ドコモがスマートフォン for ジュニアとして提供するSH-03FとSH-05E。ポラロイドによって開発されたポラスマ。玩具メーカーのメガハウスによって開発されたフェアリシアなどがある。
2年縛り、実質0円、高額な料金システム、独自規制をかけた仕様など、日本の通信キャリアに共通する問題点は、日本における携帯電話#ビジネスモデルにおける問題点を参照。
iPhone(iOS)やAndroidなどのスマートフォンは、ソフトウェア開発キット (SDK) が公開されており、開発者が自由にアプリケーションソフト(アプリ)を開発・配布できるようになっている。
iPhoneの場合、開発者はApple Developer Connectionに加入[67]する必要があり、さらにアプリケーションの公開時にはアップルの審査を受ける必要がある。アップルの審査に通らないアプリケーションは公開できない。jailbreakにより非認可のアプリが導入可能になるが、それを行った場合は保証対象外となる。Windows Phone 7においても、ソフトウェアのインストール元はWindows Phone Marketplaceのみに制限されており、開発者はWindows Phone Marketplaceへの登録と審査を経る必要がある。
BlackBerryやAndroid、Windows Mobile(6.5以前)ではアプリケーションマーケット以外のアプリケーションもインストール可能だが、アプリケーションの配布を効率的に行うために、AndroidのGoogle PlayやBlackBerryのBlackBerry App WorldのようにOS提供元が中心となったアプリケーション公開用プラットフォームが存在する。
Google PlayとApp Storeは、アプリ売上げの8割がゲームとなっている[68]。
スマートフォンの性能計測アプリには、Antutu BenchmarkやGeekbench、GPU向けの3DMarkなどが存在しており、計測結果の共有が行われている。
入出力レイテンシの計測には、2016年にGoogleの公開したWALT Latency Timerが存在する。
マイクロホン端子、USB端子、Bluetooth、NFC(近距離無線通信)などにより、スマートフォンと連携できるハードウェアが販売されている。
この節はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。(2015年1月) |
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2013年7月) |
スマートフォンと同等の筐体や機能を備えるが厳密にスマートフォンではないものや、通話機能を備えていないデータ通信専用のPDA型や、小型ノートPCに通話機能を備えたものなどを記す。
主に、ウィルコムのW-ZERO3シリーズがヒットしたシャープ製端末に見られる。
スマートフォンではないが、スマートフォンに近い操作性の携帯電話や、スマートフォンをベースにOSをローカライズしたもの。
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