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プール (21221 views - Architecure & BIM & MEP)

プール(英: swimming pool)は、レクリエーションあるいは水泳の習得・練習や競技(競泳、水球、シンクロナイズドスイミング、飛び込みなど)、水中ウォーキングのような水泳以外の運動 のために、人為的に水を溜め込んである空間または施設。英語のpoolは単に「水たまり」を指し、水泳用のプールはswimming poolと呼ぶ。日本語におけるプールの数え方は「面」を使う。
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プール

プール

プール

プール: swimming pool)は、レクリエーションあるいは水泳の習得・練習や競技(競泳水球シンクロナイズドスイミング飛び込みなど)、水中ウォーキングのような水泳以外の運動[1] のために、人為的にを溜め込んである空間または施設。英語poolは単に「水たまり」を指し、水泳用のプールはswimming poolと呼ぶ。日本語におけるプールの数え方は「面」を使う。

概要

プールは、主に学校公営の体育施設・保養施設、民間のスイミングクラブフィットネスクラブ、レジャー施設、高級ホテルや一部の豪華客船に備えられている。かつてはデラックスなマンションの屋内または屋外に備えられることもあったが、日本では環境基準が厳しくなった1990年代以降、閉鎖されたり、駐車場に転用されたりして激減している。屋外に設置されだけ使用されるプールと、屋内に設けられていて室温や水温が調節・管理された通年使用可能なタイプ、またそのうち通常より水温が高めにした温水プールもある。防火用水や非常用水の水源として利用される場合は、使用時期以外にも貯水・管理されているが、水質管理までは行われていない施設が大半である。

屋外のプールは昼間だけ使用されることが多いが、近年、ホテルやテーマパークでは、リゾート地のような非日常感を楽しんでもらうため夜も営業する「ナイトプール」も見られる[2]

学校プール

このほか、空気を入れて膨らませる子供1人~数人分の遊具が「ビニールプール」と呼ばれる。また清流を一時的に堰き止めた水遊び場を「天然プール」と称している地域もある[3]

歴史

オリンピック

初期のオリンピックにおいて水泳競技は河川や海で実施されていた[4]近代オリンピック第1回のアテネオリンピック1896年)の水泳競技はゼア湾で[4]、第2回のパリオリンピック(1900年)の水泳競技はセーヌ川の河畔で[4]、第3回のセントルイスオリンピック1904年)の水泳競技は人工湖で開催された[4]

オリンピックの水泳競技で初めてプールが使用されたのは、1908年ロンドンオリンピックで、陸上競技場のフィールド部分に全長100mのプールが設けられた[4]。しかし、初期のオリンピックプールにはコースロープがなく、1920年アントワープオリンピックで進路妨害の問題が発生したことから、1924年パリオリンピックで初めてコースロープが設置された[4]

なお、2008年北京オリンピックからプール外での水泳競技であるオープンウォータースイミングが正式採用されている[4]

日本

日本では、会津藩校日新館に設けられた水練場あるいは水練水馬池が、最古のプールとされている。当時の藩校の中では、日新館と長州藩校の明倫館の2校を除いて施設が設けられていなかったとも言われている。また日本最古の温水プールは1917年に東京YMCAに開設された。

設備

規格

競技用のものは国際水泳連盟によって種目別に細かく規格が定められており、オリンピックなどの国際大会で使用するプールはこの規格を達成していなければならない[5][6]

競泳
競泳用のプールでは、短水路と呼ばれる長さ25メートルのものと、長水路と呼ばれる長さ50メートルのものが定められており、競泳のタイムは水路によって別々に扱われる。これは、ターンの際に壁面を蹴ることにより加速が行われるため、特に長距離の種目ではターンの回数が多くなる短水路の方が、長水路に比べタイムが短くなる傾向があるためである[7][8]。長水路のプールは幅25メートル、水深2メートル以上のものも多く、長水路のプールを横方向に使って短水路の競技を行うこともある。
正確な長さについては、東京辰巳国際水泳場などの主要な国際水泳大会などが行われるような日本水泳連盟の公認プールは、長水路50.02m・短水路25.01mに設計されている。これはタイムを測定するために厚さ1cmのタッチ板を長水路ではプールの両端に1枚ずつ、短水路ではスタートサイドに1枚設置するためである。また、スタート台にはリアクションタイム(=号砲が鳴ってから足が離れるまでの時間)を測定するための装置が付いており、台へかかる圧力によりそのタイムを測定する。これらの装置は組み合わせてリレーのフライング判定にも使用される。なお、スタートの場合は号砲が鳴る前にスタート動作に入ったらフライングと判定される(日本水泳連盟競泳競技規則第4条2項)ため、リアクションタイムはスタートの反応を知るための参考にしかならない。リレーの引継ぎはリアクションタイムがマイナス0.03秒以上早いと自動的に失格となる。
水温についても国際規格で、摂氏25℃から28℃までの範囲内に収まるよう調節しなければならないとされるが、2010年の改正以前は26℃を一つの目安とし±1℃を許容範囲としていた。この範囲を逸脱した状態での記録は公認されない。
シンクロナイズドスイミング
シンクロナイズドスイミング用のプールでは、定められた面積について3メートル以上の水深を持つことが必要となる。フィギュアとルーティンによって要求される面積は異なる。競泳用プールと共用するために、東京辰巳国際水泳場などではプールの底が可動式になっており、水深を競技によって変えることができる。
飛び込み
飛込競技用のプールは、水深は5メートル以上が必要であり、高飛び込み用の 10m、7.5m、5mの高さの台と、板飛び込み用の 3m と 1m の高さの台が設置される。各飛び込み台の端はプールの上空に張り出した形状になっている。
水球
水球競技では、水深2m以上のプールに、男子は縦30m×横20m、女子は縦25m×横17mのコートをフィールドロープで区画して作り、コートの両ゴールライン中央にはゴールが浮かべられるため、ゴールのスペースも含めた競技面積以上のプールが必要となる。一般には50m競泳プールが使用されるが、宮城県仙南総合プールは35m×25mの水球公認プールで、国内唯一の屋内温水水球専用プールとして知られる[9]

その他の設備

排水口
プールの排水口は、その膨大な水量を素早く排出するため、銭湯などのそれと比べて非常に大きな物が取り付けられている。通常は金網などで安全対策が行われるが、死亡・負傷事故も起きている。金網や柵が外れて全身が吸い込まれたり、それらがあったり排水口が小さく作られていたりしていても足だけ嵌り込まれたり、身体の一部が強い水流で排水口に密着してしまったりすることが原因である[10]。こうした危険に対処するため、学校用FRP製プールで国内シェアトップのヤマハ発動機では、排水口を複数設置して(1つあたりの)流水圧の低減を図る、排水口部分の構造をL字型にしてその上から金網を張る、といった措置を取っている。同社製のプールでは2016年時点で一度も事故は発生していないという[11]
プールフロア
利用者の身長に合わせてプールの一定の区画の水深を浅くする必要がある場合には、プールフロア(プールの水深を調節するためのプラスチック製の台)が設置される。
可動床
プールの床面を昇降させ利用目的に適した水深に変えることができるシステム。主として公共プール、学校プールに、約300箇所建設された。屋外プールに設置されたケースもあるが、多くは通年使用の屋内プールに設置されている。

一般向けのプールは様々なものがあり、レジャー施設用のプールの中には、流水プール、子供用の水深の浅いプール等があり、附帯設備として滑り台ウォータースライダー)などが併設されるものもある。

水質

通常のプールは不特定多数の人間が利用するため、衛生上、水質管理が必要となる。一般的には殺菌消毒のためにプールと付帯施設の足洗い場・腰洗い槽に塩素系消毒剤が加えられている。消毒剤は次亜塩素酸ナトリウム次亜塩素酸カルシウム塩素化イソシアヌール酸のいずれかであり、遊離残留塩素は0.4ppm~1.0ppmを保持しなくてはならない。水道水基準(0.1ppm~1.0ppm)に比較してわずかに高めだが、有機物(人体や汚れ)と接したり太陽光紫外線を浴びたりすることなどによって残留塩素濃度が低下するため、定期的な濃度維持が必要である。加える方法はプール・足洗い場・腰洗い槽に消毒剤を直接投入する方法と塩素供給機器に消毒剤を入れて水に溶かす方法がある[12]

日本では厚生労働省が「遊泳用プールの衛生基準について」(平成19年5月28日健衛発第0528003号)を定めている[13][14]。この基準では、水素イオン濃度濁度過マンガン酸カリウム消費量・遊離残留塩素大腸菌、一般細菌、総トリハロメタンの7項目について衛生基準が示されており、また循環ろ過方式等の浄化設備を備えることも必要とされる[13][14]

また、いわゆる1条校のプールにあっては文部科学省が「学校環境衛生基準」を定めている[15]。なお、学校における水泳プールは学校保健法(昭和33年法律第56号)に基づく衛生管理が実施されているため「遊泳用プールの衛生基準について」(平成19年5月28日健衛発第0528003号)の適用対象外となっている[13]

プールはプール熱などの感染症の媒介となりやすいため、病気に罹患している場合や回復した直後などはプールへの入場が禁止されている。

目が赤くなる原因がプール内の尿と塩素の化合物が原因であることがわかった。[16]

アメリカ合衆国では、感染源がプールや温浴施設等と判明している集団感染のうち、58%はクリプトスポリジウム症であったことが報告されている。アメリカ疾病対策センターの専門家は、消毒剤に対する耐性を持つ菌等の存在を踏まえてプールの水を飲まないことを勧めている[17]

安全性

Safety

大量の水を湛えた施設であるため、前述の排水口近くでなくても溺れたり、飛び込み時に頭などを打ったり[18] する事故が度々発生している。このため学校の水泳授業や部活動では教員らが安全に注意を払うほか、ライフガードや監視員を配置しているプールもある。また未就学児童や小学校低学年では声も物音も立てずに沈んで溺れる事もあるため注意が必要である。

事故・判例

平成21年(ワ)第610号 損害賠償請求事件

砂川小学校プール児童死亡事故関係について 大阪府泉南市

早稲田小学校事件・広島地判平成9(1997)年3月31日 判タ958号

消費者安全法第23条第1項に基づく事故等原因調査報告書 平成23年7月1日に神奈川県内の幼稚園で発生したプール事故 消費者安全調査委員会 平成26年6月20日

2017年8月24日午後3時半、私立認可保育所「めだか保育園」(さいたま市)において、職員がプール用具の片付けの最中(約3分)目を離していた所、女児園児(当時4歳)がうつ伏せで浮いているのを発見、翌日に死亡した[19]。さいたま県警は業務上過失致死容疑で園長と保育士の2人を書類送検。

感染症

6月から夏季にかけて広まる咽頭結膜熱(プール熱)、皮膚接触で感染する水疱性膿痂疹(とびひ)、伝染性軟属腫(水いぼ)、など、遊泳を控える事で感染を防ぐ事が可能。

脚注・出典

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  1. ^ プールは泳がずとも運動に 水中歩行で無理なく鍛える『日本経済新聞』朝刊別刷りNIKKEIプラス1(2018年7月15日)2018年8月5日閲覧。
  2. ^ ナイトプール、ちょっとプレミアムな夏の夜日本経済新聞』電子版及び夕刊2017年8月14日
  3. ^ 多度峡天然プール 三重県観光連盟(2018年8月5日閲覧)。
  4. ^ a b c d e f g 瀧澤次朗『知れば100倍楽しめる!オリンピックの秘密』彩図社、2008年、108-109頁
  5. ^ 国際水泳連盟 (FINA) による規格
  6. ^ ベースボール・マガジン社による解説
  7. ^ 短水路世界記録 (FINA)
  8. ^ 長水路世界記録 (FINA)
  9. ^ 非公開施設としては秀明栄光高校の屋内温水水球専用プールや秀明大学の屋内女子水球専用プールも存在する。
  10. ^ プール監視員の道/吸水口・排水口の事故事例の一覧(2018年8月5日閲覧)。
  11. ^ 「YAMAHA」のプールが、学校でどんどん増えていったワケ (4/7)
  12. ^ 南海クリヤー・クリヤー 南海化学
  13. ^ a b c 遊泳用プールの衛生基準”. 厚生労働省. 2013年4月14日閲覧。
  14. ^ a b 衛研ニュース 第4号”. 川崎市衛生研究所. 2013年5月14日閲覧。
  15. ^ [改訂版]学校環境衛生管理マニュアル 「学校環境衛生基準」の理論と実践”. 文部科学省. 2013年4月14日閲覧。
  16. ^ http://nspf.org/en/NewsNew/15-05-19/Healthy_Pools_Red_Eye.aspx
  17. ^ プールの水に寄生虫や病原菌、集団感染の原因に”. CNN (2018年5月17日). 2018年5月19日閲覧。
  18. ^ 「飛び込みで後遺症 中学プール事故で和解へ/岐阜・多治見」 産経WEST(2018年2月20日)2018年8月5日閲覧。
  19. ^ プール4歳死亡、保育園長ら書類送検へ 監視に過失疑い 朝日新聞 2018年8月27日

関連項目



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