水陸両用車(すいりくりょうようしゃ)は、水上、陸上共に走行が可能な自動車である。渡河・上陸作戦に使われる軍用車両のほか、民間でも観光や趣味に利用される。
エンジン部などに水密性がない通常の自動車は、ある程度以上の水深がある河川や水たまり、湖沼、海に入り込むと動けなくなる。このため第二次世界大戦前から、車体を水面に浮かせたり、水密処理を施した上で、一部はシュノーケルも装備して、水底を走行させたりする水陸両用戦車が開発された。こうした技術はその後、偵察・輸送用や上陸作戦用の車両に応用された。
軍事用の他、水難救助車、災害対策車両などとして使われる。日本においては水上を走行する場合、船舶の扱いとなるため、運転手は通常の免許のほか、船舶免許も所持する必要がある。ドイツのシュビムワーゲン、RMA製アンフィレンジャー2800SR、フォード GPAジープなどがある。水上での航行に耐えるように水密構造になっている他、末尾に航行用のスクリューを装備しているものが多い。
大量生産された市販車両としてアンフィカーがあり、また、2003年には、スポーツカースタイルのギブス・アクアダが発表された。アクアダはドーバー海峡約35kmを1時間40分で横断する記録を作った[1]。
軍事用としては、渡河や上陸作戦などに使用される。特に上陸戦に使われる本格的な物がそう呼ばれるが、一般の装甲車両でも簡易な渡河能力を持っている物が少なくない。これらのうち兵員輸送能力がなく、戦車および軽戦車としての機能を持っている物を特に水陸両用戦車と呼ぶ。陸上自衛隊が装備する94式水際地雷敷設装置も水陸両用車である。
水陸両用車を使った観光ツアーを、原型車両であるDUKWおよび水鳥のカモ/アヒル(Duck)になぞらえて「ダックツアー」と呼ぶ。1946年に米国のウィスコンシン州で最初のダックツアーが始まったとされる。
日本では日本水陸観光株式会社が、トラックを改造した「チャレンジャー号」「LEGEND零ONE号」「LEGEND零TWO号」「LEGEND零THREE号」「LEGEND零FOUR号」「GAIA-SP号」の6台を使用し、各地でダックツアーを行っている。また、ドイツのRMA製アンフィレンジャー2800SRの世界初の水陸両用タクシーも2台運行している。(かっぱ号、かっぱ2号)
2007年9月からダックツアータイコーがDUKWを改造したバスを使用し、メリケンパークを起点として神戸市内を周遊する定期観光ツアー「スプラッシュ神戸」を運行していたが、使用していた2台で事故や故障が相次いで発生したため、2012年8月18日以降運休中である。
2011年から富士急山梨バスが山中湖で「YAMANAKAKO NO KABA」を運行している。
東京都東部の内陸水路や東京湾岸などでは2013年から、日の丸自動車興業がアメリカで新造した水陸両用バス「スカイダック」による観光ツアーを実施している[2]。
2017年11月からは、東京プリンスホテルなどがジャパンダック株式会社の協力を得てお台場から東京湾に入るツアーを実施している[3][4]。
水陸両用の市販車、アンフィカー
水陸両用のスポーツカー、ギブス・アクアダ
自動車番組トップ・ギアの企画で水陸両用に改造されたトヨタ・ハイラックス
水陸両用の軍用車、シュビムワーゲン
日の丸自動車興業「スカイダック」
アメリカの水陸両用車LARC-V
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