Licensed under Creative Commons Attribution-Share Alike 2.0 (Jeff from Highland, MI, USA).
シボレー・カマロ(Chevrolet Camaro )とは、ゼネラルモーターズがシボレーブランドで生産・販売している2ドアハードトップ、クーペおよびオープンカーの名称。名前の由来は古フランス語で友人を意味する言葉から取られた。カマロは現在6代目まで存在し、日本へは2代目以降から正規輸入が続いている。
初代カマロは1967年に発売された。GM Fボディ プラットフォームを用いられ、駆動は全てFR(フロントエンジン・リアドライブ)。エンジンは直列6気筒もしくはV型8気筒で、排気量は3.8Lから7.0Lであった。シートは全て2+2、ボディは2ドアハードトップとコンバーチブルが設定された。グレードはハイパフォーマンスモデルのZ28・RS(ラリー・スポーツ)・SS(スーパー・スポーツ)の3種類。また、1967年に販売されたモデルのみ三角窓を装備し、1969年にはサイドのプレスラインやフェンダーアーチなどのボディパネルの変更、そしてレースを目的とした425PSハイパワーエンジンが、この年限りのオプションとして登場する。このエンジンを搭載したモデルは69台製作されたことが記録されているが、サーキットではフォード・マスタングと覇を争い、1969年のSCCA(Sports Car Club of America)トランスアメリカン・チャンピオンシップの2.5L以上クラスで優勝した。初代カマロは1969年に生産終了になった。わずか3年間のみの販売であった。日本でも10台ほど販売されている。
2代目カマロは1970年2月に発売された。日本へは大洋シボレー、伊藤忠オート、GMと資本提携にあったいすゞ自動車などから正規輸入された。ボディはクーペへ変更となり、大型化された分、重量も増加した。
プラットフォームを初代と同じ、GM Fボディ プラットフォームを採用しただけでなく、途中から追加ラインナップされた3.8L V6エンジン搭載モデルを除き、エンジンなど大半のコンポーネントは初代から引き継がれたもので、典型的なスキンチェンジである。グレードは初代と同じSS、RS、Z28、それに1973年にはLTが追加される。
1974年、マスクとテールのデザインをリファインし、5マイルバンパーを装備するなどマイナーチェンジを受けるが、折からの排出ガス規制の影響で大幅にパワーダウン、最高グレードであるZ28がラインナップから一時姿を消した(1977年に復活)。
1978年には、再びデザインのリファインが行われ、ウレタン製バンパー一体型マスクや新デザインのテールの採用に加え、全長も2.2インチ伸びて197.6インチ(5,019mm)となった。
翌1979年には、それまでのLTに代わるラグジュアリー・モデルとして新たにベルリネッタがラインナップされた。またインパネ周りのデザインが一新された。
生産期間の長さとマスキー法への対応から、エンジンのバリエーションはカマロの中でも多く、
の9種類が搭載されている。また、オプションの細分化によりユーザーの希望によって多様な組み合わせができるように設定され、コラムシフトやTバールーフなども選択できた。また、このモデルではオーストラリア向けに右ハンドル仕様車がラインナップされた。
この2代目カマロは1982年に3代目が発売されるまで、カマロの中ではもっとも長い12年間にわたり販売され続けたが、これは段階的に厳しくなる排出ガス規制への対応が優先され、次世代型の開発が後回しとなった結果である。
この節の加筆が望まれています。 |
大型リアゲートを持つ2ドアクーペボディを引き続き採用した。ボディ寸法は旧モデルに対し、全長で205mm、全幅で30mm、全高で15mm縮小されている[1]。エンジンに燃料噴射装置を初めて採用したモデルでもある。この燃料噴射装置は当初はZ28のみにクロスファイヤーインジェクションがオプション(標準はキャブレター)として設定されていたが、その後、全車が燃料噴射装置化されRSの5.0LにはTBI(スロットルボディーインジェクション 170PS)、Z28の5.0L及び5.7LにはTPI(チューンドポートインジェクション 215PS及び235PS)が採用された。デビュー当初のトランスミッションは4速MTもしくは3速ATであったが、のちにMTは5速に、ATは4速に多段化された。日本にはヤナセを通じてRS(その後スポーツクーペに改名 5.0L)、Z28(5.0LのちのIROC-Zでは5.7L)およびコンバーチブル(5.0L)が輸入された。なおコンバーチブルは輸入当初はRS(その後スポーツコンバーチブルに改名 170PS)であったが、後にZ28(215PS)に変更されている。
エンジンのバリエーションは次のとおり:
グレードはスポーツクーペ、ベルリネッタ(Berlinetta )、RS, Z28、IROC-Zが設定され、1987年モデルではコンバーチブルが復活している。
北米仕様のバリエーション構成は、スポーツクーペ、ベルリネッタ、Z28の3構成であった[2]。
日本へは当初はV6・3.4リッターOHVエンジンを搭載したスポーツクーペと、コルベットにも通じるLT1と呼ばれるV8・5.7リッターOHVエンジンを搭載した上位のZ28が導入された。また98年からはLS1エンジンに変更された。コルベット(350PS)と共通のユニットではあるが1998年には309PSにデチューンされている。さらにSSと呼ばれるラムエア過給エンジンを搭載したバージョンも存在したが、日本に正規輸入されることはなかった。
中途での改良も多く、廉価グレードの追加や3.4Lエンジンの3.8L化、Tトップ仕様の追加など小刻みに改良が加えられた他、折りしもちょうど円高が進行し、円高還元による輸入車の値下げが相次いでいた時期に導入されたため、発売当初430万円だったZ28が一時期約330万円、その他のグレードも300万円を大きく割り込むまで販売価格が引き下げられたことは、Z28が持つ高いポテンシャルと比較され一部では大いに話題になった。なお日本へは導入期間を通じてオートマチックモデルのみの導入であり、マニュアルトランスミッションモデルは正規輸入モデルとしては導入されていない。
その後円高還元による輸入車市場の拡大などが一段落し、販売も小康状態になって以降もフェイスリフトなどの各部のブラッシュアップや35周年記念モデルなどの投入が行われるなど、細々とながらも正規輸入は続いていたが、2002年の本国の生産中止と合わせて販売を終了した。奥山清行によるデザイン。
シボレー・カマロ(5代目) | |
---|---|
RSクーペ 後期型 クーペ 前期型 コンバーチブル | |
販売期間 | 2009年 - |
乗車定員 | 4人 |
ボディタイプ |
2ドアクーペ 2ドアコンバーチブル |
エンジン |
GM LT型 3.6 L V6 DOHC GM LFX型 3.6 L V6 DOHC GM L3S型 6.2 L V8 OHV GM L99型 6.2 L V8 OHV GM LSA型 6.2 L V8 OHV |
駆動方式 | FR |
最高出力 | 432 PS/5,900 rpm |
最大トルク | 59.10 kgfm/4,600 rpm |
変速機 | 6速AT/6速MT |
サスペンション |
前:マクファーソンストラット 後:マルチリンク |
全長 | 4,840 mm |
全幅 | 1,915 mm |
全高 | 1,380 mm |
ホイールベース | 2,855 mm |
車両重量 | 1,710 kg |
-自動車のスペック表- |
この節の加筆が望まれています。 |
2006年1月9日、第5世代カマロのプレビューともいえるカマロ・コンセプトがゼネラル・モーターズから公式に発表された。初代をリスペクトしたレトロモダンなデザインをはじめ、価格面でもフォードのマスタングとの競合を念頭においていることをGMは示唆した。2009年に販売開始予定であったが、GM車の部品を生産していたアメリカのカデンス・イノベーションが2008年8月に破綻し、新車の生産に必要な部品生産ができない状態であり、GMは2009年初頭カデンス・イノベーションと製造ラインについて裁判で争っていた[3][4]。最終的にGMは、2009年3月16日から5代目カマロの生産を開始し、2010年モデルとして4月より販売を開始した。
車台はGMゼータ・プラットフォーム(英語版)を採用。エンジンは3.6 LV6および6.2 LV8が搭載され、変速機は6ATと6MTが用意される。デザイナーは韓国出身のSangyup Lee[5][6][7]。
また、彼とともに日系のLuciano Nakamuraもデザインに大きく関わっている。[8]
日本では、GMアジア・パシフィック・ジャパンが2009年12月5日より発売を開始した。導入モデルは3.6 L V6直噴エンジン搭載のLT RS、および6.2 L V8エンジン搭載のSS RSで、ともにトランスミッションは6ATのみである。
LT RSとSS RSの外観上の違いは、エンジンフードのエアスクープの有無、フロントバンパー下部及びリアデフューザーの形状である。主要装備はSS RSにハイパフォーマンスサスペンション(LT RSはスポーツサスペンション)、ブレンボ製ブレーキシステム、LSDが付く以外、大きな違いはない。
同コンセプトモデルは、1974年式の2代目とともに2007年8月公開の映画『トランスフォーマー』に主人公、サムを守るロボット・バンブルビーとして登場したが、撮影の段階では実走可能な車輌がなかったため、劇用車のコンポーネンツにはポンティアック・GTOの物が流用された。
この年はリーマン・ショックの煽りを受けて自動車販売が落ち込み、GM自体の経営不振につながったため、急遽トランスフォーマーで採用したコンセプトモデルのカマロのデザインをほぼそのままで市場に送り出されたといわれている。ターゲットは日本とされており、「限定販売にこだわる日本人の購買意欲を掻き立てられるようにほぼそのままを市場に送り出す」という売り手側の意思が垣間見られる。日本への輸出における外観の変更点は方向指示器など灯火・保安部品である。
正規輸入車の2011年モデルではヘッドアップディスプレイが標準装備となった。
同2012年モデルでは
等が標準装備となった。
またインストルメントパネル、ステアリングホイールのデザイン、LT RSが新型V6エンジンとなり出力15PSアップ、約10kgの軽量化(それに伴う燃費の向上)、SS RSにパフォーマンスサスペンション(FE4)導入などの変更があった。
2012年モデルでは、スーパーチャージャーを装着した「ZL1」が登場した。 このZL1は2011年のシカゴオートショーに発表された。SSモデルの30%を再設計されており、6.2L LSAエンジンにスーパーチャージャーが組み合わされ、そのスペックは572bhp、76.9kg-mという、これまで生産されたカマロの中でも最も強力なスペックを叩きだした。 ブレーキはブレンボ製のもので、前が6ピストン、後ろが4ピストンになっている。 外観面では専用のフロントバンパーとスプリッター、リアディフューザーとサイドロッカーパネルが与えられた。
シボレー・カマロ(6代目) | |
---|---|
2016年モデル | |
製造国 |
アメリカ合衆国ミシガン州 ランシング(グランドリバー工場[9]) |
販売期間 | 2015年 - |
乗車定員 | 4人 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ/コンバーチブル |
エンジン |
2.0L 直4 DOHC 直噴ターボ 3.6L V6 DOHC 6.2L V8 OHV |
駆動方式 | FR |
最高出力 | 455PS |
最大トルク | 62.9kgfm |
変速機 | 8速AT/6速MT |
全長 | 4,784mm |
全幅 | 1,897mm |
全高 | 1,348mm |
ホイールベース | 2,814mm |
車両重量 | 1,755kg |
-自動車のスペック表- |
この節の加筆が望まれています。 |
2015年5月16日、6代目新型カマロがゼネラル・モーターズから公式に発表された。ボディデザインはキープコンセプトに徹し、先代(5代目)のイメージを色濃く残している。ただしその車体には各所にアルミニウムが使用され、GMによれば90kg以上の軽量化、28%の剛性アップが実現されているという。ボディサイズは先代型よりも56mm短く、18mm狭く、32mm低く、さらにホイールベースも41mm短縮されている。
エンジンには、新たに新開発の2.0リッター直列4気筒直噴ターボが追加採用された。最高出力は275hp、最大トルクは40.8kgmを発揮する。この4気筒はカマロ初のターボエンジンである。
2016年12月1日には日本初公開された。
日本導入グレードのエンジンは、改良型の6.2L V8直噴と、新開発の2.0L 直4直噴ターボの2種類となる模様。トランスミッションは8速ATのみが組み合わされる。
オーストラリアではホールデンのハイパフォーマンス部門であるHSVを通して右ハンドル仕様がシルバラードと同時に投入され、スーパーカーシリーズへの投入が予定されている。
ウィキメディア・コモンズには、シボレー・カマロに関連するカテゴリがあります。 |
This article uses material from the Wikipedia article "シボレー・カマロ", which is released under the Creative Commons Attribution-Share-Alike License 3.0. There is a list of all authors in Wikipedia
Car, Truck,MotorBike, Bicycle, Engine, Racer, Bus