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インスタントカメラ・チェキは富士フイルムのインスタント写真システムinstax(インスタックス)をベースとした、インスタントカメラ他の同社の商品群の商標である[注釈 1]。インスタントカメラの他、同じインスタントフィルムを使用するプリンター(チェキプリンター NP-1)については同社Piviの前身にあたる。ただしPiviはフィルムのプロセスがinstax系ではあるが異なっているため、チェキとPivi相互のフィルムに互換性はない。チェキプリンター等を含め、シリーズを通して累計400万台(2006年現在)を販売し、ヒット商品となっている。イメージキャラクターには当初、赤塚不二夫の代表キャラクター「ニャロメ」と滝沢秀明が起用された。
以上のような富士フイルム自身による展開の他、ライカの「ゾフォート」[1]や、以前に存在したOEM商品のタカラ(現・タカラトミー)の「ポケピィ」など、またその他にライセンス等の関係にない(そのため、富士フイルムの商標である「チェキ」や「instax」を冠していない)サードパーティによる、同フィルムを使用可能な製品なども複数ある。
instaxは、富士フイルムが1981年から展開しているインスタント写真システム「フォトラマ」[2]をベースに開発されたシステムで、1999年から展開している。特に「instax mini」による「チェキ」の商品群が、写真システムのディジタル化の中で、銀塩写真システムとして更新が続けられていることが特筆される。
富士フイルムの呼称で「モノシートタイプ」(他の呼称としては、シートフィルム方式、integral film 等)の手軽さと、露光面の裏に像があらわれる方式のため反転が不要でカメラの小型化に有利な点はフォトラマ譲りである。フォトラマには F・800・ACE という世代があるが、その 800 および ACE 世代のプロセスとISO感度(800)をベースに、高感度ながらも良好な粒状性・シャープネスの向上・温度範囲の拡大・色再現性の向上が図られている。フィルムパッケージ中の、使用済みぶんの空間を押出すためのバネが、パッケージではなくカメラのフィルム室側にある構造もフォトラマACEを引き継いでいる。また各種最適化により、薬剤室のための余白部分の割合もフォトラマに比べて小さく、自然に見えるものになっている。用途として「気軽に撮る写真」と「本格的な写真」の2種類を想定し、フィルムサイズに、縦横比が約1.3(約4:3)に近い縦長(画面サイズ 46mm×62mm)のinstax mini(チェキサイズ)と、縦横比が約1.6に近い横長(画面サイズ 99mm×62mm)のinstax(現 instax wide)を設定した。また、それぞれのカメラとして「インスタックス ミニ 10」と「インスタックス 100」を用意した。また当初からプリンタについても開発している[3]。
2016年9月20日に、モノクロタイプのinstax miniフィルム「instax mini モノクローム」の同年10月7日発売と、画面サイズ62mm×62mmの「スクエアフォーマット」の2017年春からの展開およびPhotokina 2016への出展が発表された[4]。
2017年4月期-6月期の富士フイルムグループ全体の純利益は358億円に達し、チェキの好調な売り上げが牽引しているという[5][6]。
(フィルム製品は除く。2019年6月現在)
愛称は「チェキスクエア」。miniシリーズの長辺の長さであり、WIDEシリーズの短辺の長さである62mmを両辺としたスクエアフォーマットの「instax SQUARE Film」を使用する。フィルムのプロセス自体は従来と同様のポジ方式のため、サードパーティからは従来と同様に銀塩写真として撮影できるカメラなども出ているが、富士フイルムは当シリーズをデジタルカメラと「チェキプリンタ」を一体化したような製品のシリーズとし、デジタルカメラのように画面で確認してから撮影、撮影後加工してからの印刷が可能になったという点をアピールポイントとしている。
各モデルにそれぞれ専用ケースや、アルバム等の設定がある。
ワイドフィルムを使用するinstax wide及びスクエアフィルムを使用するinstax SQUARE以外、チェキを冠するカメラは全て、チェキフィルムことinstax miniというインスタントフィルム[注釈 2]を使用する。
薬剤が封入されている都合上、フィルムの縁にはフレーム枠が必要であるが、そのスペースを逆手に取ったディズニー等の人気キャラクターが予め印刷された商品などもある。チェキフィルムの名刺サイズは、市販の名刺フォルダがアルバム代わりに利用できる事がメリットになっている。ディジタルカメラへの移行により従来のフィルム等の流通が大幅に減っている昨今であるが、チェキ用インスタントフィルムは例外的に豊富に流通している商品のひとつで、富士フイルム専売店や家電量販店での販売をはじめ、大手ホームセンター等でも扱いがある。
最初に使用する際には遮光板が排出されるようになっており、どの機種でもフィルムを全て使い終わるまでフィルムパックを取り出してはいけない(取り出すと、一番上の1枚が感光してしまう)。1パックは(前述の遮光板を除いて)10枚入りである。
ポラロイドでは撮影直後のフィルム画面は灰色であったが、instaxでは純白である。撮影後数十秒から画像が現れ始め、数分で鮮明となる。
また、ポラロイドではフィルムの像の現れる面に露光するため、そのままでは鏡像になってしまう。このため、ミラーを用いて像を反転させるため、カメラが大きくなる。一方instaxでは、像の現れる面の裏面に露光するため、ミラーが不要となっている。
判型は同じだが、Piviのフィルムとは相互どちら向きにも流用はできない。一般に、インスタントフィルムのようなリバーサルフィルムではプロセス中にネガポジ反転が必要であり、チェキなど通常のinstaxインスタントフィルムでは「オートポジ乳剤」他でこれを実現しているが、Piviではプリンタ専用として、ネガポジ反転とその他のインスタントプロセスに最適化した画像処理をプリンタ側で行う前提で、フィルムがinstax系として類似したシステムではあるがネガフィルムの「インスタックスデジタルフィルム」となっているためである。これによりPiviでは迅速化とフィルムの厚みの半減が実現されている[14]。
このため(厚みの違いがあるためトラブルの可能性があり注意が必要だが)、Piviのフィルムをチェキで使うと(あるいはその逆をすると)ネガ像が得られる。
1990年代のプリクラブームとの相乗効果もあり、当時の日本のインスタントカメラ市場は、写真をコミュニケーションツールとして活用する女子高生といったあらたなユーザー層を獲得したことで、大きく拡大していた。その中でもチェキは本体の重量は従来品より軽く、フィルムを小型化したことでの従来品の価格の約3分の1に抑えて、人気を博すことになった。プロモーションを女子高生など若い女性へ向けて行ったことの効果もあって、1999年7月下旬までには30万台を出荷した。その後も、より低価格、高機能の新機種を投入したことで、2002年までには販売台数100万台を達成しており、中国など日本国外での販売も行われるようになった[15]。
その後、デジタルカメラの普及に伴い、チェキの人気は下火となり、2004年から2006年の年間販売台数は10万台から12万台と大きく落ち込むことになる[15]。
韓国のテレビドラマのシーンでチェキが使用され[16]、中国の歌手のミュージックビデオでチェキが印象的に使用されたことをきっかけに、2007年に韓国で、2008年には中国でチェキの販売台数が微増してゆく[15]。韓国、中国での購買層の中心が10代から20代の女性であったため、販路を写真店から雑貨店やコスメティックショップなどに拡大し、「かわいい雑貨」としてのプロモーションを強化したことで、2010年の韓国、中国での販売台数は前年比2倍となった。2012年頃には売上の9割超が日本国外になり、2012年3月期には全体販売台数が127万台と2002年の販売台数を上回ることになる[15]。特に、韓国や中国などにおいてブームになっており、多数のキャラクター商品やその関連商品が発売されており、フィルム生産が追いつかなくなった。
日本国内でも、海外から逆輸入的に再評価される形となり、2012年には辰巳出版から「チェキ it!」と題した専門ムック書籍の発売も行われ、当時の人気アイドルももいろクローバーZによる作例なども紹介された。こういった動きもあってか2013年の国内販売比率が前年比2.5倍に伸び、男性向けにクラシックデザインモデルを新発売するなど、静かなブームとなっている[17]。
ライブアイドルのライブなどで、終了後にチェキカメラを使ってアイドルがファンとツーショット撮影した写真を販売したり、雑誌に掲載されたグラビアアイドルをチェキカメラで撮影し、その写真にグラビアアイドルの直筆サインを入れて懸賞の賞品とすること等が多く行われているが、この写真が俗に「チェキ」と呼ばれている[要出典]。
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注釈
出典
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